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2011年12月14日

拡張現実−AR広告が楽しい!

スマートフォンの普及によって、最近ぐっと身近になってきた拡張現実。カルランでも、この技術にかねてから注目してきました。

拡張現実(かくちょうげんじつ)とは、現実の世界を映した光景や映像に、デジタル情報を重ねて、現実の知覚体験をわかりやすく補足、拡張する技術のことです。英語のAugmented Reality(拡張された現実)の頭文字をとってARともよばれ、スマートフォンのカメラで撮影したものに、関連した情報を重ね合わせて表示するアプリケーションソフトが提供されたことなどで、一気に広まりました。地図上に必要な情報を表示できる道案内のアプリケーションをはじめ、ゲーム、観光地や美術館・博物館などの案内、スポーツ中継など、幅広い分野での応用が進んでいます。

コンピュータで映像、音声などを作成し、全くそこには存在しないものを仮想的に体験させる「バーチャルリアリティ(VR、仮想現実)」とは反対の概念で、「拡張現実(AR)」は、そこに存在するものをより深く知覚させるための技術ということになります。

それでは、実例をいくつかご紹介しましょう。

高級ジュエリーを自宅で気軽にお試し!?

まずは、ジュアリーブランドのBoucheron(ブシュロン)の事例です。
これまでラグジュアリーなブティックの敷居をまたぐことに、ためらいを覚えたたことはありませんか?こちらは、ブティックに足を踏み入れることなくBoucheronのコレクションを試すことができるという、画期的なアプリケーション、「My Boucheron」です。まず、ウェブサイトから時計や指輪の切り抜きをプリントアウトします。そしてその切り抜きを身に付け、ウェブカメラを通してコンピュータ画面に映し出すと、切り抜きが本物のジュエリーには早変わり!自分自身が本物のBoucheronの腕時計をしている姿をスクリーンで見ることができるのです!

ブシュロン3.jpg

コレクションの中から様々なモデルをつけてみることができ、より身近にBoucheronの魅力を実感できます。
本当に?と思われた方、ぜひ実際のサイトをご覧ください。きっと試したくなりますよ!
http://www.myboucheron.com/myboucheron-augmented-reality-int_EN.html

ブシュロン2.jpg

ラグジュアリーブティックでいろいろ試すのは、一般の人々にとってはやはり勇気がいるもの。実際に試着することには替えられないとしても、このテクノロジーによって、店に行くことなく、遠慮なく商品を試し、着用したときの様子を知ることができるという安心感を顧客に提供しています。拡張現実は、ブランドの世界観を訴求することも可能な手法と言えるでしょう。


高速走行を紙面で体験!?

メルセデス・ベンツは紙面広告で新車種のダイナミックな走りを読者にアピールすることに成功しました。実際に試乗できなくとも読者にテストドライブしてもらう、それを実現させたのが拡張現実の手法でした。こちらは、南アフリカで展開された、メルセデス・ベンツの紙面広告です。高速で走る新車種CL 63 AMGの車内からフロントガラス越しに見た、流れるような景色が描かれています。これでも高速感を感じ取ることはできますが、メルセデス・ベンツはここに体験を加えました。
ベンツ.jpg
バックミラーを良く見ると、「What does 400 kilowatts of power feel like? (400キロワットのパワーってどんな感じ?)」の文字が。そして、スマートフォンをここに置いてウェブサイトにアクセスするよう指示が書かれています。
ベンツ2.jpg
ウェブサイトにアクセスすると、スマートフォンに車体の後側の風景が映し出されます。つまり、スマートフォンがバックミラー代わりとなり、そしてそこにはどんどん引き離されていく後続車の姿が!CL 63 AMG の走りがどれだけ早いのか、実感できるのです。
動画はこちら: http://www.youtube.com/watch?v=hcVcUNoE2jw&feature=player_embedded#!

紙面そのものを動かすことは不可能ですが、バックミラーとスマートフォンの形が似ていることを上手く利用し、紙面と一体化させることで実現した、非常にユニークなAR広告です。


店頭販売にARを導入!

日本でも大人気のLEGOをはじめ、創作おもちゃを選ぶとき、出来上がりがどうなるか気になるところですよね。LEGOはここに目をつけて、アメリカのショップで拡張現実のサービスを展開しています。スクリーンに箱をかざすと、出来上がりの様子が3Dで浮き出して見えるというもので、箱を開けることなく事前に仕上がりを確かめることができます。商品が浮き上がって見える様子に、子供たちも大喜び!店頭販売にARを用いた、まだまだ珍しいケースです。
動画はこちら: http://www.youtube.com/watch?v=PGu0N3eL2D0&feature=player_embedded

そして最後に、特に遊び心満載なLEGOの屋外広告を番外編としてご紹介します。

LEGO 1.jpg

バス停の側面など、屋外に作られたもので、建物や木の枝までも、見事に実物とマッチしています。これらの絵がすべてLEGOブロックで作られているというから驚きです!遠くから歩いてきてびっくり、そして近くで見てブロックで出来ていると気付いてさらにびっくり!背景を見事に取り込んだ躍動感あふれる非常に楽しい広告です。デジタルではありませんので、本来のARの定義とは異なってしまいますが、デジタルではないからこその驚きが広がり、LEGOブロックの更なる可能性も表現しています。きっとファン獲得に一役かっていることでしょう。

LEGO 2.jpg

LEGO 3.jpg

拡張現実は、顧客に疑似体験や楽しみを提供できる有効な広告手段として、また、便利なアプリケーションとして、今後もどんどんその可能性を広げていくでしょう。ビジネスにおいても、そこにないモノを使ってプレゼンするなど、ARを有効に活用できます。エンターテイメント性とビジネスをうまく組み合わせて顧客を取り込むことが、今後ますます重要になりそうです。



posted by グローカルネット at 10:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする